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自動床洗浄機編 その2

日常清掃の機械化で省力化・品質向上を目指す

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自動床洗浄機と聞くと、ハードフロアのそれなりの面積がないと導入メリットはない、と感じる方が多いだろう。ところが、いまや床洗浄機は小型化・軽量化し、特別な技能を持たなくても手軽に操作できるまで進化を遂げている。日常清掃で省力化を図りながら、品質を上げることが喫緊の課題となっている現在、業務の一部をロボット化するよりも、現場に合ったマシンで作業者の負担を軽減するほうが、清掃オペレーションの確立は容易かもしれない。今回は、ケルヒャーの小型タイプの床洗浄機にフィーチャーし、日常清掃の機械化について考えていく。

取材・文=比地岡貴世 協力=ケルヒャー ジャパン㈱

技術革新が続く床洗浄機

「清掃マシン」「清掃機械」と聞くと、皆さんは何を思い浮かべるだろうか? 清掃業界では1950年代に誕生した「ポリッシャー」がいまだに愛用されている。床の洗浄に特化し、ワックスの剥離作業、床の磨き作業に欠かせない。また、スリムな形状から車のバンで運びやすく、作業者に技能さえあれば狭いところでもポリッシャーハンドルを直立させた状態で作業することもできる。こうした汎用性もさることながら、安価で、壊れにくい構造というのも、根強い人気の秘密かもしれない。

しかしながら、初心者が容易に扱えるものではない。筆者は、清掃業務に従事したことはないが、講習会でポリッシャーを触ったことがある。横ブレがひどく、とても1回の練習で扱えるものではなかった。

人手・人材不足に悩む清掃業界にとって、いまの時代、ポリッシャーは果たしてマッチするのだろうか。その証拠に、展示会などに足を運ぶと、ポリッシャーを見かける機会はほとんどない。それよりも、技術革新は自動床洗浄機に注がれている。誰でも簡単に扱えて、洗浄水の散布やパッド・ブラシでの洗浄、そして汚水回収と、1台3役を同時にこなすオールラウンドプレイヤーに、スポットライトが当たっている。

ケルヒャー社にもポリッシャーのラインナップはなく、ハードフロアの洗浄マシンといえば自動床洗浄機一択となっている。同社の多岐にわたるラインナップは、前号でも紹介した通りだが、そのなかでも、日常清掃のシーンで活用できるマシンにフィーチャーしてみる。

小型化・軽量化によって生まれた汎用性

皆さんは自動床洗浄機をどのような現場で使用しているだろうか。筆者が過去に取材した現場では、商業施設や駅舎、病院、空港、高層ビルなど、当然ながらハードフロアの床面積が広いところで導入されているケースが多い。

ただ、最近のビルの床の大半がタイルカーペットであるため、中小規模の施設では、ハードフロアや石床の洗浄面積が小さい傾向にある。自動床洗浄機を導入したところでコストがかかり、かつ資機材庫もそこまで広くないため、保管するスペースもない。必然的に、日常清掃は人力によるモップの水拭きがスタンダードになることは十分頷ける。

そして、定期清掃では、前述したポリッシャーを使って強洗浄し、美観をリセットしていく。大半の現場がこうした循環で管理されているのではないか。
ケルヒャー ジャパン株式会社東京支店・BSCチームの松嶋純一氏は、こうした現状を把握しながら、あらゆる施設で欧米式のメンテナンス〝きれいに保つこと〟の実現に向け、日々営業活動を展開している。

「昨今の自動床洗浄機は小型化・軽量化の傾向にあり、当社でもそういった製品の訴求に力を入れています」

女性が階段を持ち運べるほどの軽量化を実現している

自動床洗浄機は、広大なハードフロアを全面洗浄する際に、強い味方であることは周知の事実だ。ただ、近年では床面の清掃はもちろん、除菌・除ウイルスの観点から立面の清掃にも注力しなければならない。清掃業務の負担が増えているなかで、作業の省力化は欠かせない。

床面の清掃をロボットが代替するという案も一つあると思うが、人とロボットのオペレーションを確立させるのは容易なことではない。となると、人力で行っている作業を自動化するよりも、機械化するほうがハードルは低いと言える。

こうした実情に合致するマシンとして、松嶋氏は「BR 45/22 C Bp」と「BR 30/4 C Bp」を推薦する。理由は、「女性やシルバー人材の方でも安全に、かつ直感的に扱える」から。

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